「もう繰り返さない」失敗から学んで成長に変える方法

shallow focus of sprout 能力開発
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あなたは

  • 失敗続きでなかなか結果が出せない
  • 挑戦したいことがあるが、失敗を恐れてしまう

といった悩みを抱えていませんか。

今回はそんな方のために、

  • 失敗を成長に変えられない理由
  • 失敗を成長に変える方法

について、トヨタなど実際の事例とともにご紹介したいと思います。

この記事を読めば

  • 失敗を恐れなくなり、挑戦できるようになる
  • 失敗を結果につなげられるようになる

ことができます。

失敗を成長に変えられるようになると結果も早く出せるようになりますよ。

なぜ失敗を成長に変えられないのか

anonymous woman having dispute with crop person
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どうすれば失敗を成長に変えらるのでしょうか。

それはまず自分の失敗を認める、気づくことから始まります。

自分が認識できていない失敗では、どこを変えればよいか分からず成長できないのです。

そのため、今回は失敗を成長に変えられない原因として

  • 自分の失敗を認められない
  • フィードバックが無く失敗に気づかない

という2つに絞って解説します。

自分の失敗を認められない

失敗を成長に変えられない1つ目の理由は、「自分の失敗を認められない」です

失敗を認められない理由は主に2つあります。

それは

  • 失敗を悪いものだと思っている
  • 認知的不協和がはたらいている

の2つです。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

失敗を悪いものだと思っている

自分の失敗を認められない理由の1つ目は、「失敗を悪いものだと思っている」です。

失敗が悪いものだという意識があると、失敗してもそれを見て見ぬふりをするか、隠すようになってしまいます。

特に、日本人は失敗に対する恐怖がとても強いです。

GEMと呼ばれる国ごとの起業意識に関する2019年の調査では

日本人の大人のうち43.5%が、起業に対する失敗への恐怖を感じているということが分かりました。

これはアメリカの35.1%、ドイツの29.7%と比較すると

とても失敗への恐怖心が強いことが分かるのではないでしょうか。

ではなぜ、失敗を恐れてしまうのでしょうか。

キャロル・S・ドゥエック氏の『マインドセット:「やればできる!」の研究 』によると

それは、硬直マインドセットによるものなのです。

硬直マインドセットとは

硬直マインドセットとは簡単に言うと、「人間の能力は生まれつき決まっていて変えられない」という信念のことをいいます。

こうした硬直マインドセットを持った人にとって、失敗は「自分は生まれ持った才能のない、無価値な人間である証明」ということになります。

そのため、彼らは失敗を恐れ挑戦しないようになってしまうのです。

さらに、彼らはたった一つの成績や評価がその人のすべてを表していると考えるので

自尊心を保つために、失敗したとしても認めることができず、それを他人や環境のせいにしたりしてしまうのです。

このように失敗を悪いものだと思っていると自分の失敗を認められないのです。

認知的不協和がはたらいている

2つ目の理由は「認知的不協和がはたらいている」です。

認知的不協和という言葉はご存じでしょうか。

これは、社会心理学者であるフェスティンガーが提唱した概念であり

簡単に言うと、自分の信じているものと事実が異なっていた場合に感じる不快感のことです。

この不快感を解消するには2通りの方法があります。

それは、

  • 素直に信じているものが間違っていたと認めること
  • 事実を否定すること

の2つです。

しかし、素直に信じているものが間違っていたと認めることはとても難しいので

ほとんどの場合事実を否定してしまうのです。

この現象が確認された、シカゴ市のあるカルト集団に関する研究があります。

研究ではカルト集団に家族の反対を押し切るなど、なんらかの犠牲を伴って入信した信者は

教祖の予言が外れても、教祖を責めるどころか、より信じるようになったことが分かったのです。

このように、人間にはもとより失敗を認めないようにする性質が備わっているのです。

フィードバックが無く失敗に気づかない

失敗を成長に変えられない2つ目の理由は、「フィードバックが無く失敗に気づかない」です。

フィードバックとは、とった行動に対する指摘や評価のことです。

このフィードバックが無いと、自分が取った行動が正しかったのか、正しくなかったのかが分からないのです。

マシュー・サイド氏の著書『失敗の科学』での例えを借りると

フィードバックが無いというのは、暗闇の中でゴルフの練習をするようなものなのです。

というのも、暗闇の中でゴルフの練習をすると

自分の打ったボールがどこに飛んで行ったのか分かりません。

こんなことでは、自分の打ち方が良かったのか、それとも良くなかったのか判断のしようがないのです。

このように、行動に対するフィードバックがないと、それが正しかったのか、正しくなかったのかが確認できません。

すると、どこを変えればいいのか分からず、失敗を成長に変えられなくなってしまうのです。

失敗を成長に変える方法

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しなやかマインドセットを身に付ける

失敗を成長に変える方法の一つ目は「しなやかマインドセットを身に付ける」です。

硬直マインドセットについては前章で紹介しました。

その逆に、しなやかマインドセットを持つ人は、「人間の能力は学習や経験によって伸ばせるもの」だと考えます。

なので、彼らにとって失敗とは、「成長できる可能性の証明」にすぎないのです。

つまり、しなやかマインドセットを持っている人が失敗しても、それらを隠したり、見て見ぬふりをしたりしないのです。

それどころか、その失敗を糧にして成長しようと考えるのです。

しなやかマインドセットを身に付けるには

ではしなやかマインドセットを身に付けるにはどうしたらいいのでしょうか。

マインドセット:「やればできる!」の研究 』によると

  1. 脳は成長するということが科学的に証明されていることを知る
  2. 自分の出す結果よりも、その過程を大事にする。
  3. 自分から率先してしなやかマインドセットの雰囲気を周りに作る
  4. どうしたら成長できるかを考える
  5. 成功した人の努力を知る

ということが紹介されています。

ぜひ、意識して生活してみてください。

日々の行動とその結果の記録を取っておく

前章ではフィードバックが無いことを、失敗を成長に変えられない原因だと述べました。

フィードバックが無いというのは、自分がとった行動とその結果の評価ができないということを意味します。

つまり、フィードバックを得るためには、日々の自分の行動とその結果の記録が必要なのです。

なぜなら、記録が無ければ、失敗をしてもどこを改善していいのか分からないからです。

例えば、元サッカー日本代表の本田圭佑選手は、毎日サッカーノートというものを書いていました。

このサッカーノートには、サッカーの練習内容はもちろんのこと、それだけでなく

起きる時間や寝る時間、体重、食事内容など普段の生活面のことも細かく記録していたそうです。

そして、本田選手はこのノートを小学3年生から書き続け、高校を卒業するころには30冊にもなっていたそうです。

このように、普段から自分の行動を一つ一つ記録していると

普段と違うことをして失敗したときに、その原因がすぐわかるようになります。

とはいえ全ての行動の記録を取るのは難しいかもしれません。

それでも、仕事が終わった後、今日の仕事で失敗したことやどうすればよかったかなどを記録する癖をつけると、同じ失敗を繰り返すことが減ります。

つまり、失敗を成長に活かすことができるのです。

失敗を繰り返さない仕組みを作る

さいごに、失敗を成長に変えるには、失敗をした時点で失敗を繰り返さない仕組みを作ることが大切です。

記録を取って自分の失敗を認めることができても

失敗を繰り返さないような仕組みを作らなければ、また同じ失敗を繰り返してしまうのです。

そのような、失敗を繰り返さない仕組みをとっている例を一つ紹介します。

それは、トヨタ生産方式と呼ばれる仕組みです。

トヨタ自動車は3年連続販売台数世界一位を記録するなど、第一線で活躍している車メーカーです。

そのトヨタでは、トヨタ生産方式と呼ばれる独自の生産方式をとっています。

そして、このトヨタ生産方式には「自働化」と呼ばれる仕組みがあります。

自動化では、車を組み立てる段階でミスや不具合が起こると

その工程を一時停止させ、それ以上不良品を作らないようにする仕組みがあります。

そして、不具合のあった場所に管理者が向かい、問題点を持ち帰って、検証します。

そうして原因をあぶりだし、再発防止策を取るのです。

このように失敗を成長に変えるには、失敗をすぐに認めるだけでなく、原因を見つけて再発しない策を取る必要があるのです。

まとめ

今回は失敗を成長に変えられない原因と、失敗を成長に変える方法についてご紹介しました。

まず失敗を成長に変えられない原因として

  • 自分の失敗を認められない
  • フィードバックが無く失敗に気づかない

ことを取り上げ

さらに自分の失敗を認められない理由として

  • 失敗を悪いものだと思っている

「人間の能力は生まれた時から変わらない」という硬直マインドセットによって起こる失敗への恐怖

  • 認知的不協和がはたらいている

自分の信念に反する事実は受け入れられないというもともとの人間の性質によるもの

ということを説明しました。

そして、失敗を成長に変えるには

  • しなやかマインドセットを身に付ける
  • 日々の行動とその結果の記録を取っておく
  • 失敗を繰り返さない仕組みを作る

という3つを紹介しました。

今回の記事があなたの成長のきっかけになれば幸いです!

ご覧いただきありがとうございました。

参考文献

L.フェスティンガー,H.W.リーケン&S.シャクター(著):水野博介(訳), 『予言がはずれるとき

https://www.gemconsortium.org/file/open?fileId=50443

実現の条件 本田圭祐のルーツとは 新装版、東邦出版、2014年、本郷陽一 著

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