皆さんは不安やストレスといった悩みを抱えていないでしょうか
もしかするとそれらの問題はスダルシャンクリヤと呼ばれる呼吸法のトレーニングによって改善できるかもしれません。
この記事を読めば、
- スダルシャンクリヤ呼吸法が持つ効果
- スダルシャンクリヤ呼吸法の簡単なやり方
を学ぶことができます。
今回は研究された論文や書籍から得た情報から紹介していきます。
スダルシャンクリヤ呼吸法とは
そもそもスダルシャンクリヤとは何でしょうか。
スダルシャンクリヤとは伝統的なヨガをもとにした、呼吸法の一つです。
本場では身体を浄化するための修行として行われており、近年ではそのメンタルヘルスへの効果が注目されています。
なぜスダルシャンクリヤがメンタルに効果をもたらすのかについてはまだ議論の途中ですが
研究者たちによると、意識的に呼吸をすることで交感神経など迷走神経系を刺激するためではないかと言われています。
スダルシャンクリヤ呼吸法の効果
結論から言うと、スダルシャンクリヤ呼吸法には不安、うつ病といった気分障害、PTSD（心的外傷後ストレス障害）に対して効果があるとされ、メンタルヘルスの向上が期待できます。
また血中プロラクチンの増加、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの血中濃度の減少など、ストレスの軽減にも効果が期待出来ます。
スダルシャンクリヤ呼吸法のうつ病、不安障害への効果について調べた研究
英国国民保健サービスで治療を受ける、軽度から中度のうつ病患者991名の男女を対象にスダルシャンクリヤ呼吸法プログラムの効果を調べました。
プログラムは週4回のセッションと週１回の集中ワークショップによって構成されていました。
その結果なんとプログラムの参加者全員にうつ病と不安の改善が確認されました。
特にプログラムを完全にやり切った169人は不安スコアの中央値は80%、うつ病スコアの中央値は78%も有意に減少していたのです。
このようにスダルシャンクリヤ呼吸法は軽、中度の不安やうつ病に非常に効果的であることがわかります。
スダルシャンクリヤ呼吸法のPTSD(トラウマ)への効果について調べた研究
18-75歳の47名の男女を対象に行われた研究では、参加者に６日間のスダルシャンクリヤ呼吸法の学習と１１週にわたる７回のセッションを行ってもらいました。
するとプログラムを終了した参加者は実験前と比べてPTSDチェックリストのスコアが臨床的に有意に減少し、それは24週目においても持続していたのです。
２倍の期間も効果が持続するなんてスダルシャンクリヤ恐るべしですね。
スダルシャンクリヤ呼吸法のやり方
気になるやり方ですが
ステップ１
７～１０秒かけて吸って、７～１０秒かけて吐くという非常にゆっくりとしたペースの呼吸を５分程度行います。
ステップ２
次に、1秒吸って１秒で吐くという非常に速いペースの呼吸を２分ほど行います。
ステップ３
最後に、声を出しながら息を吐き切ります。
これらを３回繰り返すだけです。
一日30分以内で終わります。
この呼吸法を毎日４週間ほど続けてみることをお勧めします。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はスダルシャンクリヤ呼吸法の効果とやり方について解説させていただきました。
まとめるとスダルシャンクリヤ呼吸法は
- うつ病や不安といったメンタルヘルスの大幅な向上
- トラウマの軽減
など精神面に効果があるということが分かりました。
軽度のうつ病や、不安障害、PTSDに悩まされている方はぜひ一度ご自分で試されてみてください。
ただし、深刻なうつ病などで悩んでいる方はいち早くお医者さん等専門機関にご相談することを強くお勧めいたします。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
参考文献
Hamilton-West K, Pellatt-Higgins T, Sharief F. Evaluation of a Sudarshan Kriya Yoga (SKY) based breath intervention for patients with mild-to-moderate depression and anxiety disorders. Prim Health Care Res Dev. 2019 Jun 20;20:e73. doi: 10.1017/S1463423619000045. PMID: 32799993; PMCID: PMC8060827.
Vasudev K, Ionson E, Inam S, Speechley M, Chaudhari S, Ghodasara S, Newman RI, Vasudev A. Sudarshan Kriya Yoga Program in Posttraumatic Stress Disorder: A Feasibility Study. Int J Yoga. 2020 Sep-Dec;13(3):239-246. doi: 10.4103/ijoy.IJOY_16_20. Epub 2020 Sep 13. PMID: 33343155; PMCID: PMC7735495.
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